ペットボトルの清涼飲料ワンコインが10円玉1コという、太っ腹な商いをしている自販機が大阪にあるらしく
10円で売って採算は取れているのか?…疑問をストレートにぶつけると
「取れるわけがないじゃないですか」(笑)
そりゃそうだ、(笑)
では、なぜ10円で販売しているのだろうか。
「賞味期限が1~2カ月前まで近づいてきた商品は、そのまま売れ残ってしまうと商品価値がなくなります。すると処分しなくてはならない。処分するにもお金がかかるわけです。だったらたとえ10円でも、売ったほうがいいという判断です。」
「10円の自販機は会社の前にある2台だけです。さすがにあれは採算割れしていますが、他の自販機も合わせた全体で利益はあります」
清涼飲料の売れ行きは季節に左右される。冬は売れ行きが鈍くなるから、小売店からわりあい多くの売れ残りが出る。だから売れたらすぐ補充できる。
販売が厳しいのは夏だという。10円で売る商品が足りなくなるのだとか。
「夏は、あんまり売れ残らないんです。それでも、自販機をカラにしたらお客さんが離れてしまうから、採算割れを承知で賞味期限に余裕のある商品を投入することがあります」
そうした涙ぐましい努力のお陰か、10円自販機がちょっとした観光名所になっているという。うわさを聞き付けた国内外の旅行者が、わざわざ自販機のある場所を探し当てて写真を撮っていくらしい。
「いつだったか、中国からTVクルーが来て、自販機とその周辺を撮影していきました」
それからしばらく経って、1台の観光バスが会社の前に停車した。ぞろぞろ降りてきたのは中国人の団体客で、10円の自販機から、スーツケースが一杯になるまで爆買いしていった・・・
くっそ笑った